ピアノの打鍵音の防音について
ピアノから発せられる音は、ピアノの音色だけではありません。
ピアノの騒音問題となる意外な原因は、
鍵盤を叩いた時の「打鍵音」の場合もあります。
打鍵音は音が大きいというより、
「振動」が大きいため、他の部屋、特に真下の階に伝わりやすい騒音です。
楽器が鳴らす音ではなく、「鍵盤自体を叩く音」のため、通常のピアノ以外にも、電子ピアノでヘッドフォンを使用していても鳴ってしまうので注意が必要です。
打鍵音で厄介なのは、本人はその音に気づきにくいことにあります。
電子ピアノでヘッドフォンをしていて、防音対策ばっちりだと思っていても、階下の住人からの指摘で気づくということもあります。
この打鍵音はどういう状況で発生しやすいかというと、通常の防音とは逆で、「木造より鉄筋」、「和室より洋間」で発生しやすくなります。
木造だと建物の構造自体がある程度振動を吸収してくれます。 和室も同様で畳が振動を吸収しますが、洋間のフローリングは振動が伝わりやすくなります。
ピアノの打鍵音を防ぐには、この「振動」を防げば改善します。
まず、フローリングにピアノを直置きするのは避けるべきです。
また、壁からも振動は伝わるので、ピアノを壁に着けないように少し隙間を空けておきましょう。
床に直置きは避けるように、ピアノの下には最低限カーペットの一枚でも敷いておきましょう。
カーペットにも振動が伝わりにくい「防振カーペット」などもあります。
この、「何か敷く」というのが、打鍵音が周囲に伝わるのを軽減するためには重要になります。
打鍵音軽減のために「ピアノの下に敷くと有効な物」
いくつか、打鍵音の軽減のために「ピアノの下に敷くと有効な物」をご紹介しましょう。
まずは「畳」です。 和室で畳が防振に有効なように、洋間でもピアノの下に畳を敷いておけば振動対策を期待できます。
ホームセンター等で売っている既製品でも構いませんが、こだわるならピアノより少し大きい大きさの畳をオーダーするのもいいでしょう。
次に「耐震マット」です。 ピアノ用でなくとも効果があり、価格の割に効果的です。
カーペットの下に敷いておけば見栄えも悪くありません。
ピアノ専用品では、足に付ける「防振インシュレーター」がオススメです。
将来的に、防音室の中にピアノを設置する時も、余計な振動をカットして音質の向上にも繋がります。
これらの防振グッズは、異なる物を複数組み合わせると、それぞれが異なる振動を吸収してさらに効果的です。
例えば、防振マットを床に敷き、その上にカーペットを被せ、それから畳を載せる、といった具合です。
これらの防振対策をする時に一つ注意する点は、ピアノの安定性がちゃんと確保されているかどうかの確認です。
一番上に畳がきていれば大体は問題ないでしょうが、柔らかいカーペットだと、ぐらついて安定感がなくなっていることがあります。
そうなると、いい音は出ませんし、なにより危険ですので、安定性はしっかり確認しましょう。
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