カワイ(ナサール)防音室の評判と特徴

既製品ボックス式「防音室」の定番で評判の良いメーカーといえば
YAMAHAとカワイのピアノ２大メーカーですね。

他の記事でYAMAHAについて書いたので、
今回は、カワイの防音室について書いてみます。

カワイの防音室は「ナサール」シリーズの名称で販売されていて、
もう長年ずっと評判が良い防音室であり続けています。

カワイの防音室「ナサール」の特長は、
「サイズバリエーションの豊富さ」でしょう。

個別のモデルを見てみると、
標準モデルと呼べるのが、
ナサール「ユニットMシリーズ」の「ユニット・スタンダードタイプ」です。

大きさは0.5畳から4.9畳まであり、選択肢が広くなっています。

また、「ユニットMシリーズ」では、
他に大きさの自由のきく「ユニット・カスタムタイプ」もあります。

「ユニット・カスタムタイプ」は
標準モデルの部屋の長辺を11cm刻みで大きくすることができ、より幅広い大きさに対応できます。

Dr-30(D-30とも言う)とDr-35（D-35）では、防音引き戸も選択でき、窓も開閉可能となる防音サッシも選択可能です。

さらに幅広い大きさに対応した
「ユニット・スーパーカスタムタイプ」もあり、
こちらは長辺だけでなく、部屋全体を11cm刻みで大きくすることができ、最大室内寸法3,462mm×4,562mmまで対応することができます。


柱にあわせて壁を作ることもでき、 
ユニットタイプでありながらオーダーメイド並の大きさ、部屋の形への対応が可能です。

防音性能は、
それぞれのシリーズで「Dr-30、Dr-35、Dr-40」の３種類が用意されており、
最適な大きさで、必要な防音性能を選択できます。

これら標準モデル以外では、
ピアノ向けの低価格モデルとして「ユニットLシリーズ」の「ユニット・ライトタイプ」があります。

大きさは1.7畳から4.3畳まで、
1.7畳でもカワイのアップライトピアノがほぼぴったり収まるサイズになっています。
（実際には、サイズは慎重に確認してください）

防音性能はDr-30とDr-35の2種類になります。

他にも音楽教室仕様の「ユニット・プロタイプ」という製品があり、
これは通常のピアノ用防音室に、先生の入るスペースを確保した大きさになっています。

このモデルの防音性能はカタログ上ではDr-35となっていますね。

さらにカワイ「ナサール」の防音室の中で特徴的なモデルとしは、
Dr-50の性能を誇る「ユニット・UWSタイプ」があります。

これは、防音室の中にさらにもう一つ防音室を作ったような構造になっており、
ユニットタイプでありながら、ドラムの使用も可能な驚異的な製品です。

ユニットタイプのため、
引っ越し時などの移設も可能ですね。


それぞれの大きさ、モデルで
「FIX窓(開けられない窓のこと)パネル」が用意されているのも、カワイ防音室の特長でしょう。　

オプションで追加も可能なので、ある程度はデザインに自由が利きます。

他には家の中だけでなく、庭先に作る戸建ての防音室「ホームス」も用意されています。

また、
いわゆる「オーダーメイド」型の防音室では、
「オーダーAタイプ」と上位機種の「オーダーNタイプ」が用意されていますね。

「オーダーAタイプ」は最大30畳の部屋に対応し、防音性能はDr-30、Dr-35、Dr-40の三段階。

「オーダーAタイプ」は、音響は標準的なライブな響きの「Nature（ネイチャー）」、壁掛け吸音パネルを採用した「Add（アド）」、壁面全体に音調パネルを取り付けた「More（モア）」の三種類から選ぶことができます。

オーダーメイド型の上位モデルの「オーダーNタイプ」も評判は良く、
窓、サッシなどが、
元にあった部屋の形に幅広く対応でき、
音響への対応も「オーダーAタイプ」以上に幅広くできます。　

ドアや床のカラーも自由が利く自由設計モデルになります。

オーダーメイドの防音室ですと、
部屋全体を工事する通常の防音工事と同様レベルの値段になりますので、カワイナサールのオーダータイプについては、他の防音会社の音楽用防音工事と競合することになるでしょう。

遮音性能がDr-40程度の防音室ですと、
特に夜間などは（昼間もですが）近隣に音が漏れる可能性があるので、賃貸住宅でないならば、
できれば「オーダーメイドの防音室/防音工事」も検討した方がよいでしょう。